昨夜、2021年2月14日夜に起きた震度6強の地震が起き、改めて地震についての不安がよぎった方も多いと思います。
10年前に起きた東日本震災の余震だというので、不思議な感覚がありました。10年経っても余震が・・・しかも震度6強という大規模地震が余震によっておこるんだーという感じです。幸い今回の地震では津波もなければ原発も問題なかったので良かったのですが。福島や宮城の方は被害はあったようですし、なんにしても心の被害は相当なものだと思います
会社のある所沢市や私が住む狭山市のある埼玉県は比較的災害の少ないエリアですが、北部の加須市あたりは今回も震度5強だったらしく一部のエリアは地震の影響が出ているそうです。
今後も余震が来る可能性は高いので注意が必要ですね。又、災害の少ない地元埼玉県でもいつ大きいな災害が襲ってきてもおかしくないわけで、安心はできません
さて工務店として新築を建てたり、リノベーションやリフォームを行っている建築士として、地震に対する簡単な知識をご説明させていただきたいと思います。
建築基準法では昭和56年6月に耐震基準が改正され、平成12年(2000年)6月にも改正されて現在もこの改正基準が適用されています。
したがって、昭和56年6月以前の家が一番耐震性に問題があり、この年代の建物に対しては各市町村から補助金が出るようになっています
又、2000年6月以前の住宅も現在の基準にはあっていない為、耐震補強の必要はあり、その大きな違いとしては、
1.柱の引き抜きによる金物の設置(ホールダウン金物など)
2.4分割法による耐力壁の適正な配置
が大きく変わったところです。
1.の柱の引き抜きは柱と基礎とを金物で止めることですが、リフォームによって取付は可能です。
2.の4分割法によるバランス計算(耐力壁の適切な配置)をしたのち、リフォームによって耐力壁を配置することが可能です
いずれにしても耐震診断と言って、現在の建物がどれくらい強度があるのか?どこを補強すればよいのかをしっかり診断してからの検討になる訳です。心に不安を抱えて生活しているよりも、現状をしっかり認識して行動することが心の安心にもなります
上記の基準を満たすことは重要ですが、予算の問題があります。多くの方は予算が無くて耐震工事なんてできないと思っているわけですが、基準に満たなくても、バランスをよくするだけでも大きく変わります。
たとえば、筋トレで片足だけ強くなるより、両足とも少しだけ強くした方がバランスよくたっていられるわけで、建物も「2.のバランス」が大事なのです
というわけで、予算を掛けられない方は、1階部分だけバランスよく補強する事も重要な耐震工事になります。